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sims物語22 「じいさんの過去 パート2」

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あれから3年程経った。
暴力を振ったあの日から
家族の会話は少なくなったまま。

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相変わらずギャンブルと酒をやっていた私は
白髪を生やし、身の回りの事もせず
ただ生きていた。

うんざりするくらい退屈で、
何もする気が起きなかった。
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妻とは距離を置いたまま冷戦状態。
顔を合わせれば、互いにストレスを発散させる日々・・・。
何もかも、あのリストラさえなければ私たち家族は、
こんなことにはならなかったと
毎日毎日、会社を怨んだ。

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「・・・あなた・・・」

妻が私を呼んだ。
久しぶりだった。
「なんだ?」
「エミリから話があるそうよ」
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「・・・お父さん、もっと早く言えば良かったんだけど・・・私、妊娠したの」
「に・・・妊娠だと!?」

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「4ヵ月よ。わたし、産むから」
「産むって・・・相手は!?」

「予期せぬ妊娠だったの、でも後悔してないし、私が産みたいんだもの」
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「未婚で母親になるつもりか!?バカなことはよせ!」
「バカなこと?」

「子供が可哀そうじゃないか!」
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「私1人でもやっていけるわよ」
「・・・・・・子供か・・・」

「触ってみる?」
「う、うむ・・」
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「さぁ、エミリ、疲れたでしょ?横になってきたら?」
「そうね、ちょっと休むわ」
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私は、この日のことはハッキリ覚えている。
シングルマザーになると突然告白してきたのだから。
ショックと喜びが交わって、複雑だった。
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「なんてことだ・・・お前はいつ知ったんだ」
「私は先月に知ったのよ」

「な・・なぜすぐに私に教えなかった?」
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「あなたに言っても反対されるから」
「父親だぞ!?妊娠がわかった時点ですぐに報告するもんだろう!」

「あなた・・・。あの子も悩んだのよ?なぜ悩んだかわからないの?」
「なぜだ!?」
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「あなたに報告してもすぐ下ろせって言うんじゃないかって思ってたのよ。」
「な・・・!?」
「信用されてないのよ、あなた。父親として」
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「私は31年間、あいつの為に働いて、この家を守ってきたんだぞ・・・
 それなのに・・・」
「・・・」
「おい・・なぜ黙っている?」
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「・・・ごめんなさい」

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妻ともギクシャクしていた。
何一つ認めてもらえない。
そりゃそうさ、ギャンブルと酒ばかりやっていて、
家族との会話も結局は喧嘩になって。
そんな毎日だった。
喧嘩の最中、ついカッとなって、暴力を振るったこともある。
何度も、何度もある。
私はそうやって、家にいて、家族がいても
一人ぼっちになっていた。


月日は流れ、エミリはかわいい男の子を出産した。
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その子は「アニ」と名付けられた。
泣くと、アニの声はそれは可愛らしく、
笑うとキャッキャッと女の子のように愛らしい。
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孫の誕生で、心は安らいだ。
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だが、エミリはすぐに託児所に預けて働きに出ると言いだした。
私が面倒をみると言っても
「それは無理」
の一言で返されたものだ。
家族からの信用は、ないのだ。


その夜、
そのことで妻と口論した。
血圧が上がったのか、倒れこんでしまった。

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日々のストレスによる急性ストレス障害が原因の一つであろうと、
医者は言う。
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「お母さん、もういいよ。家を出よう?」

「・・・」



秋の肌寒い風が吹き荒れる平日
退院した妻と娘エミリ、そして孫のアニは
私一人置いて、家から出て行った。

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「お父さん、もう私たちには無理よ。子供もいるし、お母さんも年だし。
 体に気を付けてね。お願いだから、私たちの前に姿は現さないで。」
「何を・・・!?」

「これっきりにしてってこと。酷だけど、面倒見切れないの。好きに生きてちょうだい」

それがエミリの最後の言葉だった。
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「お母さん、早く」
「・・・えぇ」

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3人は行ってしまった。
私一人を置いて、
一方的に縁を切られた。
私は、リストラされたあの日よりも大きな穴が
心に空いてしまった。


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私は一体、何のために生きてきたのだ・・・。
どうにもできない怒りがこみ上げる。

その夜、久しぶりに泣いた。












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「それから、今に至るまで後悔の毎日じゃ・・・」

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「・・・長ェよ、あと、全部じいさんが悪ィんじゃねーか」

「そんなもん言われなくてもわかっとるわい」

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「自業自得だ。失った信用は取り戻せないぜ?」

「取り戻さなくてもいいんじゃ・・・ただ一度だけ、孫と思い出が欲しいんじゃよ・・・」
「娘にめちゃくちゃ怒られるぜ?」
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「それでも・・・」
「何で?今更じゃねーか」

「・・・・・」



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「・・・癌なんじゃよ」

「!?」






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| sims物語本編 | コメント(2)

sims物語21 「じいさんの過去 パート1」

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「今から10年くらい前じゃったな・・・。あの頃はまだ現役で会社勤めしてたんじゃ。妻と娘の3人暮らしで
 それなりに幸せじゃったが・・・」

「・・・」

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「長居君、今回キミを呼んだのはね・・・大変言いにくいんだが・・・」

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「今は不況でね、会社もこうするしかないんだよ、悪いけど、長居君は今日限りで・・・」

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「・・・どういうことです?」

「分からんかね?どこの企業でもそうなんだよ長居君、人件費削らないと会社としてはやっていけないんだ。
 残念だが、分かってくれ」

「し、しかし私はあと数年で・・」
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「あぁ、定年を迎える前なのは百も承知なんだ。でも今、切らないと会社はやっていけないんだよ。
 逆に良かったじゃないか、定年が早まっただけだよ」

「そんな・・・!!いいわけないじゃないですか!」
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「怨むなら世の中を怨みたまえ。」

ガチャ・・・パタン
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ただ虚しくたたずむほかなかった。
定年前にリストラなんて・・・
私は何のために働いてきたのか・・・。
最後の最後で、雑に扱われた私の心はこの日を境に「怒り」に支配されていったよ。

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「・・・ただいま」
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「おかえりなさい、あなた。遅かったのね」

「あぁ・・・エリナ、すまない」
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「まぁ、突然どうしたの?あなた酔ってるわね?」

「リストラされたよ。今日限りで退職してきた」
「え・・・!?ど、どういうこと?定年前にそんな・・・」
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「仕方ないんだよ・・・この不景気じゃ」
「仕方ないって・・・すぐ転職なさるんでしょう?」

「・・・」
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「あなた!!」
「この年で転職できるわけないだろう!」

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「・・・」
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「退職金だってもらってないのよ!?どうやって生活していくのよ!年金だって貰える年まで数年あるってのに」
「貯金で何とかしていけばいいだろ」
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「貯金だけで暮らせないでしょ!そんなに残ってないのよ!ローンとかも払っているのに」
「お前が普段から節約していれば何とかなったはずだろ!」
「なんですって!!?」
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「もーうるさい!喧嘩したってお金は出てこないわよ、私が働いてお金入れるから」
「エミリ、でも・・」

「お父さんもちゃんとどこか働いて少しでも稼いでくれば何とかなるわよ」
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「働くって・・・雇う企業なんてないに決まってるだろう」

「アルバイトでもいいのよ」
「やってられるか!学生じゃあるまいし」
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「お父さん、リストラされたのよ!変なプライドは捨てて!」
「・・・」
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「フン・・・もう寝る」

「あなた・・!!」
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「・・・」

少し大きい企業でずっとサラリーマンをしていたからな。
変なプライドがあって、バイトなんぞするもんか、意地でも再就職してやろうと思った。
そんなこと、現実は無理な話だ。
定年前のじじぃを雇う企業があるわけない。
何社も受けようとしたが、必ず1次審査で落ちてしまう。
わかってはいたんだ。年齢制限があるからな。
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家族に迷惑をかけているから、早く働かねばと思うが
そのプレッシャーで押しつぶされる。
ストレスも溜まり、やがて家族の会話も減って行った・・・。








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しばらくすると私は就職活動をやめた。
自分の通帳に残ったお金でパチンコをし、
運まかせに生きるようになったのだ。

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人は生きる目標や希望を失うと、あっという間に廃れていく。
心は完全に麻痺していき、何が正しいのかも判断できんようになっていく。
人間というのは愚かで弱い生き物だな。
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毎日、ギャンブルをし、毎日酒を飲む。
帰る家には呆れた顔で軽蔑する家族が待っている。
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私は日に日に、遅い時間に帰るようになった。


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家に帰れば言われることは毎回同じだ。

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「いい加減にして!またギャンブルにお酒!?お金がないの知ってるでしょ!!」

「うるさい、俺は今までお前たちの為に働いてきたんだ!挙句の果てにリストラだぞ!?
 好きにさせろ!」
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「好きにですって!?許可なく生活費のお金盗んでおいて好きにさせろですって!?」

「酒のたしなむくらいいいだろう!俺だって・・・考えてんだよ!」
「何も考えてないじゃないの!このろくでなし!!」
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「な、何だと・・・!?」
バチン!!
「キャ!!」
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「お父さん!!手を挙げたわね!あなた、どうかしてるわ!!」

「父親に向かって「あなた」とは何だ!他人みたいに言うな!」
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「あんたなんか父親じゃないわ!母さんを殴るなんて最低よ!」
「ふざけるな!俺がどんな思いで日々過ごしているか知らないで!」

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「ギャンブルと酒に溺れた生活してて何偉そうに言ってんのよ!全然わかりたくもないわよ!」
「何だと・・・お前・・・!」
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「私やエミリには近づかないで!話したくもないわ!ろくでないしの暴力男!最低!」

「エリナ!どういうことだ!!」
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「しばらく口もききたくないってことよ!」
バチン!


この日、初めて妻に殴られた。

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そして、私も人生で初めて妻に暴力をふったんだ・・・。
あり得んと思っていたが、
このときの私は・・・本当に悪魔に取りつかれたようだった。
ストレスも溜まっていく一方で、
どうにもできなかった。
止められなかったんだ・・・。
本当に私は最低だった。


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sims物語20 「行動あるのみ」

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「孫に会ってほしいんじゃよ」

「じいさんの孫にか?何で俺が。勝手に会いに行けばいいじゃねーか」
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「それができれば頼まんよ。無理な事情があるんじゃ」

「ほう、どんな事情が?」
「・・・」

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「言えないのか?何も知らずに孫に会えって?無理だね、それがもし犯罪の手伝いだったら
 俺が困る」

「・・・」

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「・・・じゃあな」
「ちょっと待ちなさい」

お爺さんは、帰ろうとするコウジを呼びとめた。
「そうだな、話そう。そうするしかあるまい」

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「まぁ、手短に話してくれよ」









所変わって、ここツインブルック東方面の街はずれに1件の建物が建っている。
BAR Sans Soleil(サン・ソレイユ)

一軒家を改築し、造られたこのバーに一人の若者が立ち寄った。

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洒落た感じではあるが、一軒家をベースに造られているので、
「癒し」「居心地の良さ」「隠れ家」
というのを売りにしているお店である。

カランカラン♪
ドアを開けると鈴が鳴る。
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「こんにちわ」
訪れたのはケイだった。

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「いらっしゃいませ。」

カウンターに立っているバーテンダーは、ハンナの大学時代の後輩、山田公平だった。
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「どうも、滝川ハンナさんの後輩の方、ですよね?僕、同じマンションに住んでる黒田っていいます」

「え?あ、そうなんすか!?来てくれたんですね!ありがとうございます」
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「ハンナさんから聞いて早速来てみようと思って。あ、でもハンナさんは
 仕事で今日は来れないと思うんですけど」

「いや嬉しいなぁ!ありがとうございます本当!あ・・・そうだ、
 ちょっと待ってください」
そう言って山田は何かカクテルを作り始めた。
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カタ・・・
「はいこれはサービスです」
「え?いいんですか?」

「先輩の知り合いならサービスしときますよ」
「どうも・・」
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「お仕事は何されてるんですか?」
「・・・一応、スポーツ関係ですけど・・・」

「へぇ~選手の方ですか?」
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「ん。まぁ、でももう辞めるかも・・」

「え?もったいないですよ~」

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「頑張ってきたけど、現実的に考えたら、限界かなって思って・・・」

「現実的に、とは?」
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「小学生の時からサッカー始めて、もうすぐ26になるんですよ。それまで、チームに入って
 俺なりに頑張ってきたけど、“お呼ばれ”もなく、チャンスも来ず。誰だって考えますよ。」

「…なるほど。私も最初お店を開くのが夢でしたが、いつどう間違えたのか気づけば
 ジャーナリストになってました。しかし、やはり心のどこかに忘れたくても忘れきれない
 夢があって、いつかやろうと密かに思ってました。」

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「夢は叶ったってことか」
「はい、でも叶えるためには、待っててもチャンスは来ないんですよ。」

「君はどうしたんだ?」
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「私のやり方は少々賭けでしたが、後サキ考えずまず行動あるのみ、でしたねw」
「ははっ何だそりゃ」

「悩んでてもモヤモヤするだけで答えはいつまでたっても出ませんからね、とりあえず
 資格取っとけば何とかなる、場所を用意しておけばどうにかなる、資金は少ないけど
 きっと大丈夫っていう・・・」

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「ふぅ~ん・・・俺もそういう行動力が必要なのかもな」

「私の場合、ずっと悩み続けてしまって、前に進めないので
 続けるにしろ転職するにしろ、“根拠のない自信”こそがその時の自分が
 唯一信じれる希望だったし、行動力の源だったんですよw」

カラァ~ン
山田は笑いながら話しているとドアの鈴が鳴る。


「いらっしゃいませ」
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「あれれ?たしか黒田さんですよねぇ?」

「あぁ、タオの同僚の・・・」
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「カズでいいです。奇遇ですなぁ~」
「誰に教えてもらったんだ?」

「俺は新しいお店は必ず行くんですよ♪」
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「ふぅ~ん・・・科学者って暇なのか?」
「全然!つーか、そういうケイさんこそ暇そうっすね」

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「今日は練習も会議もない日なんだよ」

「なるほど。サラダとピンクレディを」
あっさり返すとカズはサラダとカクテルを注文した。
「俺もおかわりを」

日が暮れ始め、PM7時
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日が暮れ、周りが暗くなると、より一層目立たなくなる。
満点の星空が顔を見せ、丸い月の光で地面を照らす。

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すでに山田は休憩に入り、カズも
「お先に!」
と元気よく店を出て行った。
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(俺もそろそろ帰るか・・・)

最後のお酒を飲み干し、席を立つ。
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「ごちそうさま」

「ありがとうございましたー」
「オーナーによろしく言っておいてください」

少し酔ってしまったようで、足元がフラつく。
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外に出ると、澄んだ空気と、そよ風が心地いい。
ずっと飲みながら考えていた。

俺もそうするべきか?
この店のオーナーのように、
悩み、誰に打ち明けるわけでもなく
モヤモヤした日々を過ごしている。
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やりたいことをやってるだけで・・・
サッカーという夢を仕事にしているんだというだけで・・・
自分は不運でダメ人間だけど、それなりに満足してやってこれてたのに。

アイちゃんの一件で仕事に没頭したからか?
でも、今更だったと悔いた。
現実はそう甘くない。



自分の可能性を信じるべきか。

別の道を冒険するべきか。

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「行動あるのみ、か・・・」
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sims物語19 「ある日の出来事」

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タオ&サキの歓迎パーティは終始盛り上がり、無事に終わり
日曜日の朝がやってきた。


昨夜のパーティで二日酔いのまま、少し遅めの朝食を簡単に作るハンナ

リビングに降りてきたのは、マナカ、ケイ、そしてコウジだった。



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「・・・」

「大丈夫?ハンナ」
「ん。さすがにちょっと頭痛がするわ」

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「あんた達は平気みたいね」

「俺は食べてばっかりでお酒はあまり飲んでなかったから」
「・・・俺も」
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「ケイくん、会場であまり見掛けなかったね?」
「そう?ちょっと外出たりしてたけど、たまにだよ」


ピンポーン♪
ベルが鳴る。

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「あ、私出るわ」
ハンナはみんなよりも少し早く食べ終わっていたので
玄関へ小走りで向かって言った。

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ガチャ
玄関を開けると、若い男性が立っていた。
「はい?」

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「へへ」
男は照れくさそうにはにかむ。
「・・・どちら様です?」
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「え!?忘れたんですかぁ!?僕ですよ!大学の後輩の山田ですよ!」
「・・・?」

「山田公平です!」
「う~ん?」

「ええええ!!!」

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「プッはは!冗談よ!公平くん久しぶりね!!」


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「もうやめてくださいよ~wちょっとリアルじゃないですか~実際5年ぶりですし」

「そうね~!公平くんが大学卒業して、お祝い会して以来よね」

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彼は、山田公平
ハンナの大学時代の後輩らしい。

「元気そうっすね」
「元気よ!公平くんも相変わらずそうね」

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「どうしたの急にこんなところまで」
「実は、勤めてた出版社を3月いっぱいで退社したんすよ」

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「え~!?なんでまた・・・」

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「いやーなんか・・自分の心の奥にあった小さい頃からの夢を
 実現するには今しかないって思ったんすよね」
「夢?」

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「この街のはずれに一軒建ってた民家を買い取って居酒屋にしたんすよ。こっから東の方にあるんで!」
「本当に!?」

「はい、これが僕の夢だったんです。なのでぜひ先輩も来てくださいね。」
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「行く行く!もう営業してるの?」
「はい、今月の頭にオープンしたんです。電話じゃなくて直接伝えたくて」

「ありがとう!」
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「じゃもう準備しなきゃいけないんで、これで」
「うん、時間見つけて顔出すわね」

ハンナがリビングに戻るとまだ3人は残って談話していた。
「どなた?」
とマナカは問う。


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「大学時代の後輩。街のはずれに居酒屋を経営し始めたんですって」

「はずれって、どこ?」
ケイが興味深々な顔で聞いてきた。
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「ここから東の方にあるって。元々民家だったのを改築したらしいわよ」
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「へ~民家を改築って、隠れ名店みたい!」
「今度、飲みに行こうか」

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「さぁて、ちょっと溜まった仕事片付けないと・・・」

カタ・・
ハンナがお皿を持って立ち上がると同時にコウジも立ち上がった。
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「コウジ、どこ行くの?暇なら家の手伝いしてよ」

「あいにく忙しいんだ」
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「仕事してないんでしょ?家がちらかっちゃってんのよね~」
「し・ご・と・な・の・よ」

「嘘つきは泥棒の始まりよ!」
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「はいはい」
ハンナの言葉も聞き流し、さっさと家を出て行ってしまった。



コウジは週に1回程度、街はずれにあるガラクタ置き場に足を運んでいる。
ここのガラクタ置き場の中に眠っている“宝物”を拾い上げて売買する。
儲かったりはしないが、小遣い稼ぎにはなるのだ。

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スパー・・・

「たいしたモンねぇーなぁ」
ガチャガチャガチャ・・・

コウジはだるそうにガラクタを漁る。
するといつの間にか背後に人の気配を感じた。

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(・・・・)

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「・・・何か用かじいさん」
コウジの背後には白髪のお爺さんが立っていた。
「兄ちゃんや、今日はいいものあるかい?」

「ねぇーなぁ」
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「頼みごとがあるんじゃが、頼まれてはくれんかね?」

「嫌だね」
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「頼まれてくれたらお金になるものをお主にやるってのはどうじゃ?」

「何をくれるんだ?」
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「受けるか受けないかの答えが先じゃな」

「・・・チッ。わかったよ、やるよ」
「おぉ、ありがとうよ。無事に頼まれごとが終わったら
 シルバーの腕時計をやろう。価値はそこそこあるからお金にもなるぞ」
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「・・・ほう。で、何をしたらいいんだ?」

おじいさんは、先ほどまでのおチャラけた顔から、一気に真面目な表情に変わる。
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「・・・私の孫に会ってほしいんじゃ・・・」
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sims物語18 「パーティは大成功?」

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タオとサキの歓迎パーティはまだまだ盛り上がっていた。
ライブ会場のように迫力満点のダンスミュージックと
赤、黄、青に照らすライトが参加者をより一層ハイにしてくれる。

そんな中、静かに飲み続ける市宮にハンナはずっと気にかけてた質問をする。

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「前から思ってたけど、何か悩んでるの?」
その瞬間市宮の手が一瞬止まる。
「どうして?」


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「何だか思いつめてる気がして。話すだけでもスッキリするわよ?」

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「お前には言わない」

「記者だから?」
「そう」
即答だった。
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「失礼ね。記者だから口が軽いって思ってるのね。」

「違うのか?」

「当たり前でしょ!わきまえるわよ!」
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「ふ~ん・・・」

「な、なによ・・・」

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「悩んでるって言えば悩んでるな。」

「言っちゃいなさいよ」
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「軽く言うんだな・・・」

「吐いてスッキリしたらいいじゃない。思いつめてたってイイことないわよ」
「・・・」
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「まだ人には言えないんだよ」

「・・・そう。じゃぁ・・・言える時がきたら、私に吐いてスッキリさせて。
 受け止めてあげるから」
ニコっとほほ笑む顔を見て市宮は持っていたグラスを置く。
そしてほんの2秒間、市宮はハンナの笑顔を見つめていたが、ハッと我に返って慌てて酒を飲み干す
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「あぁ・・・頼むよ」











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「サ・・・」
「はじめまして・・・安藤サキです」
小久保の言葉を消すように自己紹介をするサキ。
サキの表情は硬く、先ほどまでの笑顔はまったくなかった。

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(タオさんと同じマンションだったのか・・・)
「・・・」

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「今日は・・おいしい酒があると聞いてね、その・・・妻と・・参加させていただいてるんですよ」
「そうでしたか、是非、小久保さんも楽しんでお帰りになってください」

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「こんばんわ。」
そこに一人の女性がサキに話しかけてきた。

「あ・・・!こ、こんばんわ」
「小久保タケルの妻のミワです。主人がお世話になっております。」

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その様子を見てカズが話に入ってきた。
「ミワさん!どうもお久しぶりです」

「あら、枝野くんこんばんわ。あいさつにと思って。」

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「今後とも主人をよろしくね、私達そろそろ失礼しなくちゃいけないのよ」

「そうですか、またお二人で見学に来てくださいね」
3人にあいさつを済ますと小久保夫婦は会場を後にした。
しかし、ずっと黙り込んでいたタオがとっさにタケルを呼びとめる。

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「あ・・・あの・・」

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「奥様を大事にしてあげてください・・・」

「え?えぇ・・・そうですね。」
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「あ、あ、いや・・・」
タオはとっさに行動してしまって、アタフタしてしまった。

「タオくん、何か知ってるのかい?」
「い、いえ・・・」

タケルは数秒黙ったあと、「じゃぁ」と、急ぎ足で会場を出て行った。

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「・・・お~い、タオ?」
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「何なに?どうしたんだよ」
カズは心配そうにタオに聞くと、タオは真剣な眼差しで答えた。

「あの人、気づきましたか?」

「気づいたって・・・何を?」
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「ろ・・・路チューの人ですよ!!」
と小声で言う。
「え”!?」
とカズは目を丸くした。
そして周りに誰もいないことを確認した。

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「間違いないのか?」

「間違いないです!カズも見たでしょう?」
「いや・・俺は暗かったし顔までは・・
 ってか、それが事実なら思いっきり不倫じゃねぇか!」
「そうですねぇ」

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「まぁ・・・でも、あーいう円満な家族に見える奴らに
 限ってそういう裏の顔って絶対あるしな。タオ、かかわるなよ?」

「え?」
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「変に首突っ込むと巻き込まれるからな、一度巻き込まれたら戻れなくなって
 破滅するぞ」

「・・・・そうですか」

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「もし・・・もし事実だとしても、本人たちが一番わかってんだよ。
 ましてやお前に言われなくたって十分覚悟の上で関係を持ってんだから余計なことはするな」

思い悩むタオを見て心配になったカズは念を押した。
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「はい・・・シャン・シムラなら刑務所に連れて行かれますからね・・・」

(・・・まじか!!?)



こうして、タオとサキの歓迎パーティは成功に終わろうとしていた。
パーティが終わりに近づき、1人、また1人と帰宅する参加者。
皆、最後まで楽しんでいる中で、それぞれの複雑な想いが交差し始めていた。

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「サキ、今日はどうだった?」
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「すごく、楽しかったし、嬉しかった。ありがとう!」

「それは良かった!」
「ハンナ・・・」
横から市宮が遠慮がちに話しかける。
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「俺はそろそろ失礼する」

「今日は来てくれてどうもありがとう」
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「安藤さん、今日はお招きいただいてありがとうございました。」

「い、いえ・・・議員様が来ていただいてたなんて、光栄です!また遊びにいらしてください」
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「色々話聞かせていただいてありがとう。一部取材で記事に使うけどいいわよね?」

「・・・・・」
「あ、大丈夫よ。アノ事は書かないから!」
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「最初からそのつもりか」

「実は、そうなの。お酒入らないと喋ってくれないから・・・」

市宮はフっと小さく笑みをこぼした。

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「今日は良かったな、お前のために歓迎パーティなんて」

「ケイちゃん!あんまり見なかったけどどこにいたの?」
「会場にいたよ?」
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時計を見ると夜9時が過ぎていた。
それを確認すると「じゃぁこれで・・・」と、市宮は別れを告げて会場を後にする。

3人は、彼を小さく一礼して見送った。


prurururururur・・・

prurururururur・・・
その時、サキの携帯電話が鳴り、静かに外に出る。
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会場の中はお互いの声もあまり聞こえない程大きな音でダンスミュージックが流れていたので
外に出ると、夜の寝静まった静けさが、まるで別世界に飛んでしまったような錯覚に陥る。

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「・・・はい」
『・・・・・・・・・』

「・・・もしもし」
『・・・・・・・・・』ガチャッ

無言のまま電話は切れた。
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(・・・無言電話・・・)

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ピッ


大成功に終わろうとしているパーティ。
サキにとってはドキっとさせられたパーティでもあった。

彼が海洋研究所に見学しに来てるなんて知らなかった。
奥さんまで連れてきて・・・。
久しぶりに見る彼の奥さん。幸せそうなあの笑顔。

もう二度と見たくない。彼女の顔は、もう二度と・・・。
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私はどうしたらいいのだろう。

どうしたらいいかなんて
知りたいけど、知りたくない。
でも、引き返せない。

私は、信じるしかないから。

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| sims物語本編 | コメント(6)

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