sims物語27「大失態」






コンコン

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ガチャ


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「タオ?」
「!」
「ちょっといいかな?」

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「サ、サキさん・・!はいどうぞ!」


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「タオ、明日ひま?」
「明日はお仕事は休みですが」
「じゃあさ、のんびり散歩しない?」

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「散歩・・・ですか?」
「もう秋になってきたし、暑かった夏の終わりに湖近くをのんびり散歩したら気持ちいいんじゃないかなって」
「おお!なんだか楽しそうですね!」

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「ふふっ楽しいかどうかは分からないけど、どう?」
「サキさんとなら楽しいですよ!行きましょう!」
「本当?良かった~!」

まさかサキさんからデートの誘いが来るなんて思わなかった。
これほど嬉しい事はない。
明日か、とても急だな・・なにを着ていこう・・

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「で、では明日何時に行きましょうか?」
「せっかくだしお弁当も作っていきたいよね。11時くらいがいいかも。湖でランチしよ♪」
「はい!!!」




サキさんと・・・湖で・・・ランチ!
サキさんの手つくり弁当でランチ!!!
デート!!!!!




タオは喜びに浸り、
まるで遠足の前日のように興奮し、眠ることができなかった。


















ブリッジポート
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「本当、今日はご来店ありがとうございます」




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「2号店オープンしたって聞いて、すぐに駆けつけたかったんだけど、仕事が忙しくてねぇ」
「お忙しい中、足を運んでいただけでとても光栄です」
「前のお店ではまだまだ新人さんだったあなたが、この店で責任者ですって?」



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「まだ見習いではありますけど、一応・・はい」
「1号店店長とはもう長い付き合いでね、彼女が太鼓判を推すんだから、優秀な方なんでしょうね」
「いえ、とんでもないです、私を信頼してくれた店長の顔に泥を塗らないように日々勉強中です」


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「えぇ、そうでしょね、でも期待しているわ。今度大学時代の友人のマリリンたちと久々にお茶会でもって話なんだけど、その日のために新調しようと思ってね。私好みのニューアイテムあるかしら?」

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「・・・」
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「ねぇちょっと」
「はい」
「彼女が担当してる方、好みがうるさくてね。向こうに用意してある服を持っていくよう言っておいてくれる?」
「あ、はいわかりました。彼女の好みをもう知っているんですね!向こうのって・・えっとどれです?あっちのテーブルのですか?マネキンの?」
「あぁんもう、私もお客様対応で忙しいのよ!相沢さんも彼女の好みを知ってるはずだから、向こうに行けばすぐわかるわ。あ、くれぐれも粗相がないように、とも伝えてね」
「了解です!」


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「・・・・」





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「お客様のお気に入りアイテムもご用意させていただいております」
「あら、本当?さすが優秀ね、店長が見込んだだけの事はあるわ」
「ありがとうございます。ご用意してまいりますので少々お待ちくださいませ」





このお客様は1号店での太客だ。
店長が必ず対応していた。

店長しか対応を許されていなかったお客様を
私が対応するなんて・・・。
こんな事なら、店長にもっと聞いておくんだった。

これで気に入られれば、私の責任者としての株もきっと上がる。
喜ばせるには彼女の好みのアイテムを用意しなければ・・。

お客様は予約もなにもなしでいきなり来店したもんだから
彼女の事をろくに知らない状態で接客しなくちゃいけなくなった。
重大なミスをしないかすごくヒヤヒヤして
焦っている。
大丈夫、用意しに裏へ行ったときに急いでノートを見れば・・・・

そう、こんな時のためにお客様ノートというのがある。
1号店店長がくれたノートには、彼女のデータが書かれていたはず。
大切な常連客が来店したら必ず確認を怠らないこと!そう言われて渡された。

常連のお客様が過去、どんなものをお買い上げしたのか
または注意点なども簡単にメモされている。
これで好みの系統やブランドを知る。
普通なら直接聞くんだけど、彼女はちがう。

かなりのお金持ちだし、ずっと前から通ってくれてる。
来店した時はこれでもかってくらいリッチに買ってくれるし
買うものも素材がよくて高いものばかり。
このお店には絶対逃せられない太客。
彼女のおかげで売上も安定。それくらいは太い!・・・はず。





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「あ、ちょっといい?」
「うん」



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「あのお客様って、かなり太客なんでしょ?」
「うん、そう、だからミスできない」
「もう用意してあるから、それを持って行って」
「え、本当?」

マナカは、用意された服を手に取り、お客様の様子を伺いながら話す。


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「助かるよ、これルッチの新作アイテムね」
「そうそう、あの人結構気難しい人みたいだから気をつけてね」
「ありがとう」

マナカは用意されたアイテムを持ってお客様の元へと向かう。







「お待たせいたしました」
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「それは?」


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「ルッチの新作です。この花柄が華やかでとてもお似合いだと思いますよ!」
「ルッチ・・・?」
「白を着ると気分も明るくなるし、ご友人達とのお茶会なのであれば是非」

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「・・・・私の事何も知らないのね?」
「いえ、お客様の事は1号店店長から聞いておりますし、あ・・この柄はお気に召しませんでしたか?それではこちらのネイビーはいかがでしょう?落ち着いた大人らしいデザインで・・」
「ふざけるのもいい加減にして!」
「!」


たまらず怒鳴るお客にマナカ含め、店にいた全員が驚いて視線を向けてくる。
「これは冗談のつもり?私を・・バカにしてるの?」
「い、いえ!そんなことは・・・」
「前の店長が、そう言ったっていうの?なら、私を侮辱してるわね!こんなのってあり得ない!!」



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「あ、あの・・・」
「・・・・・。そのルッチってのはね、私の敵であるマリリンのブランドなの!私がそれを着るってのは、何よりの屈辱でしかない行為!そんなもの見たくもないわ!」
「え!?でもマリリンさんって友人って・・」
「そんなの見かけだけに決まってるでしょ!あんな尻軽女がデザインした服なんて早く消えてしまえばいいわ」

「すみません、お客様」
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後ろにいた森田が出てきた。
「申し訳ございません、お客様、すぐに別のものをご用意いたしますので」
「もういらないわよ!敵に会うっていうのに、こんなもの着れないわよ!・・・バカバカしいって思うかもしれないけどね、女の世界ではこれが当たり前なのよ!見栄と意地で成り立つものなの!友達のフリしながらも腹の底では自分を有利に立たせて、蹴落とすチャンスを伺ってる。あなたみたいに若くて、地位も金もない子にはわからないでしょうね」


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「申し訳ありません」
2人はそろって深々と謝罪するが、客の腹の虫は収まらない。
「1号店店長が見込んだっていうから、全部理解してるものだと・・・。私もバカね、こんな若者がすべて理解してるって思ったなんて・・・。店長とはね、古い付き合いなの。本当に出来る人だった。あなたにはその役目は早いんじゃないかしら?」
「すみません・・!」

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「ま、私もバカだったから多めに見るわ。でももう謝らなくていい。二度とココにはこないから」
「そんなお客様・・・!」
「じゃあ」
ツカツカとヒールの音を響かせて帰ってしまった。

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私の・・・馬鹿。
ノートを見るのを怠ってしまった。
何故、見なかったんだろう?

チャンスをダメにした。
これは・・・・とんでもない事をしてしまった・・・・・

























ツインブルック
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天気は絶好調の晴れ。
秋晴れだ。


夏ももう終わり。
場所によっては緑から赤へ
木々の葉の色を変えている。

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紅葉を見つめながら
長いようで短かった夏が終わったんだと
少し寂しく感じたりする。


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「秋って、何故か少し寂しい気持ちになる」
「僕もそうです」

肌寒い風が
ほてった体を冷やす。


湖を見つめながらサキの作ったランチを食べる。
2人はこの日、弾むような会話をし
時々跳ねる魚を見つけては、はしゃぐ。まるで子供のように。

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傍から見ればただのカップルだ。
本人達からすれば
やっと、ここまで距離を縮める事ができた関係。
ゆっくり、ゆっくりと
互いを受け入れ、互いを知り、
会話をしながらも、視線がぶつかり合う度
着実に惹かれあう。

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今は、これがいい。
これくらいのペースがちょうどいい。

空が秋の空に変わっていく。
気まぐれな空に。

でも、機嫌がいいと
とても綺麗になる。

この日はまさにそんな空だった。

2人はそんな秋の空を見て、そろそろ帰ろうと言い出す。
紅く染まる中、2人はゆっくり歩きながら帰宅した・・・。














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2人で並んで
フと思い出す事がある。
この道は何度も歩いてきたなって。
既婚者であった小久保タケルと別れた後、
そして幼馴染のケイ君と別れた後・・・

どちらも僕とサキさんの関係は今も変わらない。
だけど
僕とこうやって歩いて帰った。
不思議な思い出があった。



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タオは家に着くと、そっとサキの手を握る。
サキも嫌がる事なくただタオの言葉に耳を傾ける。
「サキさん」

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「僕は今日とても幸せでした。素敵な散歩を誘っていただいて、感謝しています」
「なにを大げさな!ただの散歩よ」
「えぇ、おかしいですよね、でも僕にとってはこれは、“ただの散歩”じゃないんですよ」

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タオが言いたい事は、わかっていた。
とても優しくて、とても愛してくれているのは
もうずっと前から知ってたから、
ゆっくり、この関係が気が付くことなくゆっくりと
変わっていけたらいいなって
サキも、そう思っていた。

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「すみません・・僕は不器用みたいです、こんな風にしか伝えられないから、重いと思いましたか?」
「え!?全然?そう思うの?」
「あぁ、カズに言われた事がありました、ははっ」
「うふふ」


こんな所も、可愛らしいと思えて、
不器用だけど、その代わり直球にぶつけてくれる。
私はそこがいいと思うんだけどな。


サキはそう思いながら、タオを見つめていると・・・
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「・・・・・サキ」

とタオではない声で自分の名前を呼ばれた。
「?」

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1人の白髪まじりの男性がいつの間にか2人の横まで歩いてきていた。
「サキ・・・・」



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「・・・!」



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「・・・え・・・!?」

サキは見た瞬間、すぐに分かった。
そして、思い出す。
胸が締め付けられるこの感覚を。

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「久しぶりだな、サキ」




















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「どうしてくれるの?!相沢さん」

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「すみませんでした!」
「すみませんでしたじゃないでしょう!新人がちょっとミスして謝って許されるようなレベルじゃないのよ!?」
「はい、わかってます・・」

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「わかってないみたいね!こんな事したんじゃあなたは一人前になる前に、出戻ってもらうしかないわ」
「そんな・・・」
「それくらい重要なお客様だったのよ、ウチにとっては!そんな大切なお客様を失ったんじゃこの先・・・」
「あぁどうしよう・・・何故こんな事に・・・」
マナカは泣きそうになりながら頭がパニック状態だ。

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「まさか彼女のライバルのブランドを勧めるなんて・・・・!店長から何も教わってこなかったようね!」


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「わ・・私はただ・・鈴木さんに渡されたものをそのまま・・・」
「! いえ、私だって頼まれただけですよ!」

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「それに相沢さんは私よりお客様の事知ってたじゃない!見ればわかるって言われたから・・」
「そんな・・でも・・」

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「私のせいにするなんてひどいです!」
「そ、そんなんじゃない!でも渡されたから・・・」
「渡されたからって、私のミスですか!?私は大岩さんから・・・・」
「はい、そこまでよ!2人とも!!」

2人の声が消されるくらいの大きな声で止める。


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「相沢さん、あなた店長代理でココに来てるのよね?確認不足だったんじゃないかしら?そうやって下の子のせいにして責任逃れするつもりなら、とっとと出て行ってくれる?それとも、信用取り返したいんならお客様のところへ行って謝罪をしてくる?」
「・・・!」
たしかに、しっかり確認しなかった自分が悪い。
ノートを見ればわかるはずだった。
焦って、言われるがまま渡してしまった。
あぁなんてこと・・・

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「もういいんじゃないか。言いすぎだよ大岩さん」
「でも、責任者として、甘やかすわけにはいきませんから」


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「・・・・お客様に、謝罪してまいります。すみませんでした」



私は、いざって時に、
こんな大きなミスをする。

出来ない子だな、あたし・・・。







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