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sims物語81 「8年の想い人」

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ゴッ
















親父・・・
あんたは何も感じてなかったんだな・・・

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俺たちの事なんて、
ただの飾りだったのか。
あの女に心を奪われちまって・・・

俺の中にあいつの血が半分流れてるって考えるだけで反吐がでる。
こんな人生にさせやがって・・・!
心が今にも悪魔になりそうだ・・・



絶対・・・許さねぇ!!




その時、コウジの携帯にメッセージが届く。
差出人はアツコからだった。

『るーむ201すぐきて』
と、カナ変換もせずに送られてきた。

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何かあったのかもしれない。
とっさにそう思ったのは、
レイと一緒にいたあの男と
どこかへ行ったからだ。

るーむ、というのは、この階の部屋の201号室って事だろう。
コウジはすぐに201号室へ向かった。


バンッ!
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ドアを開けてすぐ。
目に飛び込んできたのは・・・

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怯えて、腰を抜かすアツコの姿。

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・・・それと、あの男がピクリとも動かず横たわった姿だった。

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これだけでも大体、状況は把握できた。


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「・・・コウジ・・・どうしよう・・・あたし・・・!やっちゃったかもしれない・・・!」
体は小刻みに震えて、涙ぐむ姿は、
本当にアツコなのか?と思う程。
顔が真っ青になっていた。

その震えた手で何とかコウジにメッセージを送ったのだ
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「あたし・・・どうする事もできなくて・・・それで・・・!」
「・・・」

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コウジはマジマジと男の顔を覗く。
息はしている。
額に少しキズがある。
「・・・死んだの?」
不安な顔でコウジに問いかけると
「死んでる・・・わけねぇだろ。お前の力じゃ多分、気絶してるだけだ。酔ってただろうし・・」

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「あたし・・・どうしたらいい?」

「どうするって・・・」
コウジは考えるまでもなく、アツコの腕を引き上げて
無理やり立たせる。



「逃げるに決まってんだろ」
「え!?ま、待ってよ!」

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2人は走ってその場を後にした。
逃げるしか選択肢はなかった。
アツコはコウジについていくのに必死だった。

自分がしてしまった罪が重く圧し掛かる。
涙を流して、前が見えなくなるのを堪えながら
無我夢中でコウジの後を走っていた・・・。











VIPルームから走り逃げて、
外に出た。
冷たい風が2人を攻撃する。
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「・・・個人情報は話したのか?」
アツコは黙って首を横に振る。
「偽名使ってたの。カズとの話をしたけど、名前も場所も詳しくは言ってなかった。でも・・・」
「でも?」

「音大通ってるってのは言ったかも」
「・・・。ここら辺の音大は1校しかねぇから、あいつが本気出したら探されるかもしらねぇが・・・。酔って記憶が曖昧になってることを祈るしかねぇな」
「・・・」
2人はまた黙って歩き続ける。

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「あたし、バカな事した・・・」
「お前は悪くない。正当防衛だ」

「・・・違うの」
「ん?」
アツコは自分の行動が許せなかった。
こんな事になるなんて・・・
なぜあの時、あんな選択をしたのか。
「あたし・・・途中まで乗り気だったの。」
「何!?」

「シャワーまで浴びて、あいつとヤる気満々だった」
「もうエロ目の事はいいのか?」
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「コウジに・・・同じ立場じゃないと分からない事があるって言われて・・・」
「はぁ!?」
たしかに同じ立場になってみないと分からない、とは言ったが、
まさか実際に行動を起こすとは思っていなかった。
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「バカ!俺はそんな事させる為に言ったんじゃねぇぞ!自分を汚すんじゃねぇ!」
「・・・うん・・・ゴメン・・・」

「いいか?自分を捨てちまったら全部失うんだ!」
「・・・」
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「・・・そんなにエロ目がいいのか?男はあいつだけじゃねぇだろ。そこまで自分を苦しめてんならもう忘れろ」
「・・・」

「ひとつの恋が終わったってだけだ。今は辛いかもしらねぇが・・」
「カズは、私の・・・大切な人なの」
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「初恋なんだ」
「は?お前いくつだよ?」

「・・・8年前からなの!」
「8年も前から知ってたのか?」
さすがに驚いた。
8年前から一途に思い続けるなんて有り得るのか!と。








あたしが中学に上がったばかりの時・・・
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あたしは10歳から夢があった。
歌手になる事。

今も昔も変わらない、音楽が大好きで、
自分で作曲して、youtubeに上げたりしてた。

なかなかの再生数で、このままオーディションを受けて
若いうちにデビューしたかったのに、
お母さんが反対して・・・喧嘩して・・・
ちゃんと学校へ行かないならギターもyoutubeも禁止って言われて
泣きながら家を飛び出したの。

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そしたら、高校生が心配して声をかけてくれたの。
「どうしたの?何かあった?」
見知らぬ人から声を掛けられて
ビックリしたけど
「悲しい事があったの?話してごらんよ」
って優しく言ってくれたから・・・

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「あたし、夢を追いかけたいの。オ-ディションを受けてデビューしたいのにママが反対するの」
「うん」
「ギターも取り上げられて・・・」
「うん」
「それでね・・・・・・」
彼は、うんうんと
何も言わずに、まずは私の話を黙って聞いてくれた。
だから、自然と、自分の思いを全部吐き出せたの。



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「・・・でもさ、学校でしか味わえない経験もたくさんあるんだよ?」
「・・・」

「それに、たくさん恋もできるし、友達と遊んだりできる」
「そんなの、もういいもん」

「音楽って、メッセージ性が必要でしょ?実際の経験がとても重要になると思わない?」

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「それは・・・そうだけど・・・。学校はもう経験したもん」
「恋はした?文化祭に友達と食べ歩きは?好きな先輩と話す時のドキドキ感とかは?」
「・・・してない」

「そんなに急がなくたって、高校卒業してからでも十分早いと思うよ?まず、今しか経験できない事を経験してからの方が、歌手として実力の差が出るんじゃないかなぁ?」
「・・・」
彼の言い分は本当に正しくて
たしかにそうかも、って納得できたの。


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「僕はね、海の生き物を研究する仕事に就くのが夢なんだ」
「へぇ~!」

「でも、僕の知識じゃその仕事に就けないから、もっともっと勉強する為に大学へ行くんだよ」
「大学行ったら、その仕事に就けるの?」

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「さぁ、どうだろうねぇ。ツインブルックに大きな研究所があるんだ。雑誌にも取り上げられた事がある所で、そこの研究生になりたい。その大学へ行ったからって、そこで働けるとは限らないけど、挑戦したい」
「きっと就けるよ、お兄ちゃんなら」

「ありがと。とにかく・・・挑戦する為の"今"なんだよ?焦らなくていいんだ。ゆっくり技術を磨いていけば、きっと夢は叶うからさ。今はお母さんの言う事を聞くべきだよ」
「・・・・・・うん」


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「分かった。今は今だけの時間を過ごして、経験していく」
「よし、それでいい。絶対その方がいいよ」


彼は最後まで優しかった。
見ず知らずの子供の悩みを
ただ聞いてくれた。

「アっちゃん!」
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そこに探し回っていた母が立っていた。
息をきらして。
かなり心配させちゃっていたみたい。

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「さて・・・僕はもう行くよ」
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「あの・・・!名前を教えて?」
「あぁ、僕は枝野だよ、枝野クニカズ」

「クニカズ・・・さん」
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すると、そっと囁いた。
「あまりお母さんに心配かけないで」
そう言うと、ニコッと微笑んで
それじゃ、と公園を去っていった。

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「アっちゃん、ママも言いすぎたわ。ちゃんと話しましょ?」
「ううん、私、ちゃんと学校行くよ・・・」

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その日から、ずっと彼の事が忘れられない。
何年経とうが、頭から離れない。

私の王子様だった。










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「高校出たら、ツインブルックに行って、彼とまた再会するって決めてた。だからあの研究所のパーティーに乗り込んだ。半分諦めてたけど、本当に再会できたの。」
「ふ~ん」

「夢、ちゃんと叶えてた。やっぱり彼はすごいと思った。彼は私の事すっかり忘れてるみたいだけど、別に思い出して欲しかったわけじゃない。あの泣き虫小僧かって思われたくなかったから・・・」
「そうか。お前、すげぇよ。8年も想い続けるのは」

「でも、もう無理。フラれた上にこんな事まで・・・」

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「8年想い続けたのに、諦めるのか?」
「十分、頑張った。でも最後は・・・あたしの失態。自分が許せない」

「もったいねぇんじゃねぇか?」
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「もういいの、私の初恋は自滅で終わったの」
いつものアツコらしい元気がまったく出ないまま
ゆっくりと駅へ向かう。
すれ違う人々は、アツコをチラチラと見ていく。



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「足・・・寒くねぇか?」
脱いだストッキングとヒールはあの部屋に忘れてきた。
戻るわけにもいかずに、そのまま裸足で歩いていた。

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「・・・平気。今のあたしにはこれが丁度いい」
「そうか・・・」

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その後も、黙ったまま夜の街を
2人は並んで歩いていくのだった・・・。






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| sims物語本編 | コメント(4)

コメント

こんばんは~^^前回の記事のゴシップガールポーズいいですね!TOP記事でポーズは見てたのでこっそり配布されないかな~って待ってました♪
そしていつものごとく頂きま~すwいつもありがとう^^

ストーリーの続き、キタキタ!!前回からすごくきになってたのですよ・・・。
アツコちゃん正当防衛とは言え、まさかあの男が死んじゃったら><ってすごく心配してたので気絶してただけでホントよかった!!
そして8年前の初恋・・・。この時からずっとカズはアツコちゃんの王子様だったんだね。
8年前のカズ優しいなあ。こんな風に優しく諭されたら恋に落ちちゃうよね!!
でもアツコちゃん「自滅で終わった」なんていわないで~~><カズとうまくいって欲しい!!けなげな恋は報われて欲しいです、ahiruさん!!
そしてやっぱりコウジはいい奴だ・・・。
ん~!コウジならアツコちゃんとくっついてもいいかな、なんて(笑)
次回も楽しみにしてます!

2013年|03月|07日|21:50 |from LoveFlower888| URL

こんにちは~!続き待ってた!

とりあえず・・・殴っちゃった相手は生きてるようだし良かった!
アツコちゃんも後悔してるよね。良かった。
そうかーw8年前にカズ君とそういう事が・・・
そういう想いって自分の中で凄く大事に育っていくし
できれば諦めたくないし諦めないで欲しいなぁ!
でもコウジ君が本当にいい男だからコウジ君に惚れてもいいんじゃない?
って思っちゃった(笑)
あとはカズ君次第か・・・?

また続きを楽しみにしてますよ~^^

2013年|03月|08日|14:49 |from mirumom| URL

LoveFlowerさん
こんばんわ
海外ドラマの写真って本当にいいなって思ってて、思わず作りました^^TOP画像に最適です^^
DLありがとうございます。

はい、酔っていたのと、体制が体制だったし、女の力だったので、死にはしませんでしたが、気絶だったとしてもアツコは怖かったと思います^^;
8年前のカズは優しい、うん、たしかにw
当時カズはまだウブな高校生でした。でもアツコからしたら十分大人に見えたのかも^^
ちょwちょっとww切実に私に訴えかけないでくださいwww
コウジと・・・アツコ!?
なるほど・・・意外な組み合わせですねw

2013年|03月|09日|21:02 |from ahiruchanet| URL

mirumomさん
こんばんわ
アツコを殺人犯にはできないですよーww
この事件がきっぱりココで終わればいいんですが、
ただ後悔しすぎて今度はアツコが前に進めなくなったら・・・大変だぁ!
8年前のカズとの事は、カズからしたら、
そんなに大した事じゃなかったんだろうけど、
アツコにとっては、大きな出来事。
若いときの王子様って忘れられませんよね

2013年|03月|09日|21:06 |from ahiruchanet| URL

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