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sims物語16 「生きねば。」




3 (13)
テロ組織バロックは、この場所と同時に市街中心部で、地元住人及び、観光客を乗せたトラックに衝突した。
その結果、8名死亡、15名重体という事件となり
政府は軍を街に配置し、警戒態勢に入った。

汚職などの政治腐敗、貧困・食料不足。
様々な問題を放置した結果
武装集団が本格的に動き出していた。

そんな砂に囲まれた国、セトラ。


ここに、サトシがいる。




3 (17)
「ひどいわね」
「あまりフェンスの近くまでいかないで。危険ですから」

「えぇ」
「こんな谷底に落ちたら命は助かりません」
「衝突の反動で落ちてしまった人がいる・・?」
「助手席後ろに乗っていたと思われる人が1名、遺体で発見されたようです。シートベルトもドアさえもない車ですから・・」

3 (14)
「フェンスは、モロかったんでしょうね。支えるどころか、衝撃の強さで一緒に落ちてしまったようです」
「亡くなった方の情報は分からないの?身元確認はどこまで進んでいるの?」
「さぁ・・病院でもう一度確認してみましょう」

3 (15)
「早急にお願いするわ」

3 (18)
フェンスも、車も
安全対策なんてしていなかっただろう。
ここより市街の方はもっとひどい有様だと聞いた。
政府は市民の悲痛な声を
コレほどまでに無視し続けていたのだ。

3 (16)
「市街の方がひどいのは、ここより人が多いから被害も多い。テロ行為をするなら、こんな所よりもっと目立つ場所でやるべきだと思いませんか?」
「・・え?」
「でも、この場所でもやるというのには意味がある。この像は、この国の大統領アドルフ・ポト。この腐った政権を作り上げた独裁者だ。この像の前での行為は宣戦布告という意味が込められているだろう」
「市民の怒りは最もだとは思うけれど、これじゃあ国民の犠牲が耐えないじゃない」
「あぁ。命と引き換えにでも国全体で戦おうという事だろうな。テロ組織というのはそんなもんだ」


セトラという国を、何も知らないでいた。

食料不足で
子供は栄養失調で細くなっていく。
政府は頼れない。
武装集団はこれからもっと過激になっていくだろう。
国としてのバランスが失われた今
運命はどこへ向かうのだろうか・・・。

私の国の裏側で、これほど辛い現実を突きつけられている国があった。
争いは、消えたのではない。
知らないだけなのだ。
自分と何も変わらない人間が、
ただ幸せに生き抜きたいと思ってる人間が、
生まれてきた国が違うというだけで
生きる辛さも人生の重さも変わる。

知れば知るほど辛い現実が待ち受けている。
しかし、サトシはそんな運命を背負ったこの国の人々の優しさと強さを知り、
自分がどれほど小さいのかを思い知らされたのだ。
そして、私もその1人・・・。


どこにいたって
どんな運命背負ったって
皆、命張って生きている。
忘れてはいけない。
幸せな日々に怠けていてはいけない。




生きねば。






3 (22)
「被害者の中に市宮・・市宮サトシという名前があるかだけでもいいので、早急に調べていただけますか?」
「あ、はい。お知り合いで?」
「・・・この街に滞在していたので・・もしかしたらと思って」

「それでココへ・・・。なんという行動力!」
「これがバレると怒られるので・・・あの・・」
「分かってますよ。内密に」
「ありがとうございます」



3 (23)
「・・・」


3 (24)
「さて、もう暗くなってきましたから、そろそろ宿へ行きましょうか」
「あぁ、写真も一通り撮れた。本番は明日、市街の方に向かおう」

「では戻りましょうか」


「あの・・」
3 (25)

「あの!!」
「?」



3 (26)
「うち、宿屋なんです!うちに泊まりにきませんか!?」
「え・・と。でももう私たちは宿は決まってるようだし、今回は・・」

「知ってます!」
「?」
3 (27)
「知ってるんです。でもあなたに見せたいものがあるから・・・」
「でも・・」
「立ち寄るだけでいいんです!是非!」
3 (29)
「何故私に?見せたいものって・・・」
「・・・知ってるから」
「何を?」


「私、サトシ・・知ってるから!!」
3 (30)
「え!?」
















「全部私が悪かった。」


「やっぱダメ。私を分かってくれるのはアンタ達だよ」


「めんご!調子乗っちゃったよ~やっぱ私の悪い癖だね~」


「何もかもうまくいかなかった。悔しいよ。」




バカみたいにたくさん考えた。

どうやって謝ればいいんだっけ?
どうやったら仲直りできるんだっけ?

大人になればなるほど
仲直りの方法が分からなくなっていく。

小さい頃は、気がついたらまた一緒に遊んでた。
あんなに簡単だったのにね。


2_1 (23)
謝り方を考えたけど
全部、茶化してる感じになっちゃって
私じゃないみたいだ。
いや、
茶化してるほうが私らしいのか?

2_1 (24)
カイの家は酒屋。
カイは酒屋を継いだ。

まずカイに謝ろう。
きっと彼ならわかってくれる・・・よね?
自信なんてなかった。

門前払い覚悟で行くしかなくて
すごく緊張したんだ。



「ハハハハ・・・・」

声がした。
なんだか懐かしい笑い声。
2_1 (25)

そこにはメンバー全員の姿だった。
前までは私もそこにいた。
今は私はただの通行人。
その笑いを共有することはない。

私も

私もその中にもう一度、入りたい。


チャリン
ドアを開けると鈴が鳴り響く。
2_1 (26)


「あ、すいません、もう閉店で・・・」
2_1 (29)
カイは言い終える前に黙り込んだ。
「アツコ・・・どうしたんだ?」
「・・・・・めん」
「え?」


「ごめん・・・なさい」

謝り方なんて、考える必要なんてない。
言わなきゃいけないのは、このたった一言。
それだけで良かったんだ。


2_1 (28)
「泣いてんのか?・・・おいおい何があった?」
「アツコ・・・」

2_1 (30)
「もう何もかもメチャクチャ!HWF解散までしたのに満足しないよ」
「デビューもして、成功間近だったんだろ?」
「こんなの・・私がしたかったことじゃない。だめ・・・!我侭だし、今更なに言ってんだって思われても仕方ない。わかってる!でも・・・!」



2_1 (32)
「・・・・?でも、お前が小さい頃から描いてた夢なんだろ?」
「うんでも・・」

「だったら笑えって!」
「たしかに、私が小さい頃からずっとやりたかった夢を実現させたよ?」
「うん」

2_1 (35)
「でも・・・じゃあどうしてこんなに寂しいの?」
「・・・」

「まだ小さいステージしか立てないし、アイドルっていう予想外のジャンルで自分の曲も出させてもらえてない。でもやりたかった仕事してる・・・。うん、たしかに夢の一歩叶えたよ?でも、なんでこんなに空しいの・・・!?」
「アツコ・・」

「後ろを振り返っても目を合わせてくれる人なんていない。私の曲をまともに聴いてくれる人もいない。成功を一緒に祝ってくれる人もいない!私は独りぼっちなんだよ・・!!」



2_1 (34)

2_1 (33)



「アツコ、俺が思うに・・・」とカイが口を開く。
2_1 (37)
「それはさ、アツコが望んだ夢の形じゃなかったからじゃないか?」
「夢の形?」
「小さい頃の夢はただ単純に大きなステージでライブしたいって夢だったのが、大きくなって、色んな人と出会っていく中で、夢の形が変わっていったんじゃないかな?」


2_1 (36)
「・・・でも音楽活動はしたいよ。ステージにだって立ちたい。こんな風になってまで言うセリフじゃないけど、夢は夢だし」
「そんなもん当たり前だろ!こんな事でその夢辞めちまうなら、それまでだったんだろうが!」


「だな!」
と、トマも口を開く。
2_1 (39)
「お前はさ、大きいステージに憧れてたけど、今はやっぱり・・そんな事より誰と何をするかで満たされるんじゃないか?あの時は俺達も悪かったけど、やっぱり・・・・俺はそう思うんだよな」

「あの時には気づいてなかった要素・・・お前の夢に、ひとつだけ追加された要素があるんだよ。その夢を“誰と”やりたいかって事!お前ももう分かってるんだろ?」
「!」


2_1 (38)
「あー!僕も分かっちゃったなぁ~」
「・・・トマ・・・エイタ・・」



なんでこんなに優しいの?
なんでこんないい奴らを捨てたの?
バカじゃん!
私って本当に大バカじゃん!!

寂しかった
共に歩いてくれる仲間が
いつも一緒にいて
それが当たり前だと思ってた仲間が
いないんだって
それだけで
もう全部が崩れていくような感覚になって
それだけ私の中で
なくてはならない存在になってたんだ

ステージの大きさとか
デビューするしないなんて
大した問題じゃなかった。

それが叶った所で私は満たされなかったのだから・・




「で・・・」
2_1 (42)
「お前は誰とやりたいんだ?」

分かりきった質問をしてきた。
考える必要なんてない。
これを言いにきたんだから

私には夢がある。
絶対絶対叶えたい夢があるんだ


ステージに立って大好きな音楽をみんなに聴かせたい。
こいつらと・・・

2_1 (49)
「あんた達に決まってんじゃんか・・・」
泣きながら
笑いながら
顔なんてグシャグシャになって
気持ち悪かったんだろうけど
もう・・・

どうだっていいや!
こいつらと
また歩けるなら・・・どうだっていいんだ!

「よっしゃ・・じゃあまたやるかぁ?」
「そうだな!」

「トマ、でも仕事とか・・」
「平気平気!仕事の合間にやってけばいいじゃん!」
「俺も平気だ。酒場なんて暇すぎて溶けそうだったしな」

2_1 (53)
「エイタはどうすんの?バンド」

2_1 (52)
「あー・・いいっす。抜けるんで。もう着いていけないと思ってたから」
「なんでぇ?一回くらいメタルなメイクしてるトコ見たかったけどなぁ」

2_1 (54)
「ぜーったいあんなメイクしないし!絶対!!」
「でもやったんだろ?この前のライブで。知ってんだからな」
「なっなんで!?」
「俺の情報網見くびるなよ♪」




懐かしい感じだ。
帰って来たんだ。

この輪の中に。
もう通行人の1人じゃない。

私の居場所だ。







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2014年|09月|22日|12:32 |from -|

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