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sims物語50 「迷路」

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カタカタカタ・・・・

とある土曜の清々しい朝。
一週間の疲れを癒すため、
昼までダラダラと寝てる人もいれば
眩しく照らす朝日に当たろうともせず
PCで何やら作戦を練ってる乙女もいる。

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「う~ん・・・温泉?ちょっと早すぎだよね。映画はもう行ったし・・・お寺観光?ジジくさ!」
ブツブツと吟味する彼女は、
愛しの彼と、どこへデートに連れて行くかで迷っている。

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「ん?何々・・・乙女注目スポット巨大迷路?片思いなら、2人で力を合わせてゴールすべし。ゴール手前には大きなハートの告白スペース有り。ここで愛の告白をすれば長寿カップルになること間違いなし!?・・・って・・・」

ある広告の文句に飛びつく。
今のマナカにはピッタリすぎるスポットでもあった。
「これだ!!!!」
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「でもどうやって誘おう?うーん・・・普通に誘って来てくれるかな・・・」

あーでもない、こーでもない。
色々と考えたデートの御誘い文句は、
どれもこれもピンとこなかった。

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パタン
(・・・ストレートに、ちょっとだけ強引に・・・今日しかないんだ。決めるよマナカ!よし)

何やら自分に気合を入れて、2階へ向かう・・・。






コンコン
ガチャ・・・
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「あ!ゴ、ゴメン。ケイくんが使ってるなんて知らなくて・・・」
「ん?あ、いーよ、歯磨いてるだけだし」

「うん、ちょっとココに忘れ物探しに来ただけだから・・」
と、うまくごまかしながら、勇気を振り絞って、話をかける。
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「・・・ねぇ、ケイくん。今日何か予定ある?」
「んー敷いて言うなら夕方のトレーニングくらいだな」

「よかったぁ!ねぇすごく近くにパワースポットがあるんだよ!迷路なんだけど、ゴールすれば運も向いてくるって口コミで広まってて、すごく人気なんだよ」
「へぇ~そんな所あったの?」
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「うん、ケイくんも来月には・・・新しいチームで心機一転頑張るんだし・・・その前に運も味方につけておくべきじゃない?」
「あはは、運ねぇ・・・まぁ、たしかに運はない男だけどさ」

「今日、私とそこに行ってみない?私も最近、運なくてさ。迷路得意だし、面白そうじゃない?」
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「・・・。でもあんまりそういうの信じないようにしてるんだよね」
「そりゃ私だって、そんな所に行ったって、運が良くなる保証はないけど、気持ちが大事でしょ?」

「まぁね。でも俺の運のなさは筋金入りだよ?っていうか、移籍話が持ち上がった時点で運なんて使い果たしちゃったかも」
ケイは少し乗り気ではなさそうだ。
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「だったら取り返さなきゃ!!それにあと一ヶ月でここ離れちゃうんだよ!?まだ行ってない所あるでしょ?行っておかなきゃ!」
「・・・・ま、そうだな。じゃあ・・・マナちゃんの熱意に負けたって事で・・・行きますか」

「やったぁ!そうでなくちゃ!そうと決まったら準備してくるね♪」
マナカの粘り勝ち。
ケイも迷ってはいたが、断れる雰囲気ではなかった。
これほどのマナカの熱心な誘いは、今までなかった。
彼女をここまで必死にさせたもの。
それは・・・言わなくてもわかるでしょう。




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「おまたせー」
マナカは待っているケイの元へ走ってきた。


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「ごめんね、これでも急いだんだけど・・・」

「ん。いいよ、全然まってないし」
「ほんと?じゃ行こっか!道は私が知ってるから案内役はまかせて」
そう言って、2人は車に乗り込む。
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「OK。出発だ」
「はーい!楽しみ♫」

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お昼を軽くレストランで食べて、
大きな赤い橋で川を超えて、
ケイが働くスタジアムを横目に
道を外さずまっすぐ行くと、
だんだんお店の数は減っていく。
町のはずれの方になると、多少は盛んな街並みも
一気に田舎の風景に早変わり。
所詮、ここツインブルックも
都会にはなりきれていない田舎町なのだ。



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「ここ?」
「ここみたいね」

2人は駐車場から5分もかかる道のりを歩いて
やっとたどり着いた、そこは、少し思い描いてたものとは違うようだった。
しかし、紛れもなくパワースポットとして有名?な迷路である。

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「なんか、ちょっと・・・」
「うん、なんか・・・」


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「ははっ!ちょっと頭の中で美化しすぎてたのかもしれない」
「ははは!私も。もっと大きくて本格的な・・・」

「そうそう、まぁ、でもちゃんと迷路だし。ゴールしないとね」
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「せっかく来たんだし。運とやらをしっかり貰っていかないと!」
「そうだね。じゃ・・楽しもう」

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2人は笑い合いながらも、いざ、迷路に迷い込むのであった。



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思ってたものとは違い、小さくて、子供が遊ぶような迷路だった。
しかし、2人は子供以上に楽しんでいた。

あっという間にゴールしてしまわないよう、すべての分かれ道はわざと違う方向に進んだりした。
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道に置かれてる意味不明なオブジェクトをしっかり鑑賞し、
途中に置かれたちょっとふるそうなベンチで休憩してみたり、
どんな小さな事でも見逃さずに、一つ一つの飾りを褒めたり、笑ったり、
そうやって、歩いていた。しかし、
どんなにじっくり歩いていても、いつかはゴールにたどり着いてしまうものだ。

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「あ・・・ケイ君、ついにゴールだよ」
「本当だ!おおぉー!やった、我らがツインブルック探検隊が、恐怖の迷路地獄から大脱出成功です!」

「あははっ探検隊はこの町の超有名人になっちゃうよ!」
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「・・・・ね、ケイ君これ見て」

マナカは少し緊張した声で、ケイを呼んだ。
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「これ・・・・綺麗な花だねぇ。この形って・・」

「ごめん、少しだけ嘘付いた。ここはたしかにパワースポットなんだけど、運は運でも、恋愛運なんだよね」
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「ケイ君、私の気持ちにどれくらい気づいてるかな?」
「・・・」

「これでも頑張ってるつもりなんだけど・・・」
「マナちゃん・・・」

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「もう、いつからだったか忘れちゃう位・・・ずっと同じ気持ちで見てきたの」
マナカは最初から決めていた。
ケイはあと一ヶ月で離ればなれになる。
そろそろマンションの皆にも伝えるだろう。そうすれば、
2人でデートしたりする時間は、もしかしたら無くなるかもしれない。

PCで観た「ここで告白すれば長寿カップル間違いなし」の文句で、
これから離れて過ごす2人でも、ここで告白してOKだったら・・・
もしかしたら上手くいくかな。
そんな淡い期待が過ぎった。


正直、黙って見守っていく片思いは限界だった。
OKもらったら嬉しい。でも、
気持ちを伝えて楽になりたかった。
長すぎる片思いは、我慢する気持ちと、焦りで
暴走は止まらず、告白を決意してしまったのだ。


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「好き。」

「ケイ君を一番に見てるのは、私。」
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「マナちゃん・・・」

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「大好きです・・・」





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